Encrusting machine包あん機とは
包あん機ってどんな仕組み?
この包着盤こそ、大正時代以降誰もが夢見て、でも実現できなかった「包む」という作業を自動化する事に成功した要の部品。
周囲には、螺旋状に細かい溝が彫られており、この断面が流動体を器用に誘導し、美しい球状の状態をつくる。
代々鉄砲鍛冶を営み、1,000分の1mm単位で誤差なくヤスリをかけられる加藤兄弟と、レオロジー理論を研究し尽くした虎彦の、二つの非凡な才能が出会う事で、やっと完成した逸品。
Rheologyレオロジーとは
虎彦が設立した「レオン自動機」という社名の由来にもなっている「レオロジー」。日本語では「流動学」とも呼ばれます。液体と個体のちょうど中間、粘性(ネバネバ)と弾性(ぷよぷよ)がある物質の動き方や変形の法則などを考える学問です。あらゆる食品は、ほぼこの流動体でできています。虎彦は「お菓子を機械で創れるように」という夢を実現するため、東京の国会図書館に暇があれば通いつめ、研究を重ね、ついにこのレオロジー理論を会得、さらに昇華させる事に成功しました。
Machine過去の開発の歴史
- R-3型
- 1961年
- 世界初の包あん機
- 創業者、林虎彦が10数年の歳月をかけて完成させた世界初の包あん機。3本の円錐型のローラーが回転して、生地や餡の素材を引き込んで成型する仕組み。毎時2万個の生産能力があったため「機関銃のようだった」と後に虎彦は語っている。
- 105型
- 1963年
- 初の実用型包あん機
- 町の菓子店でも使いやすい、毎時3,000個という安定した生産量を実現。クラッチ式で大きさや皮の厚さを自在に操作できた。全国に一気に普及し、耐久性にも優れ、のちに「名機」と称された。
- 202型
- 1968年
- ついに海外進出
- パンや大福、中華饅頭など弾性の強い生地の包あん成型を実現し、汎用型への草分けとなった「200型シリーズ」。海外向けモデルが登場し、輸出が本格化。新技術を積極的に取り入れた革新的なモデルが名を連ねた。
- N208型
- 1986年
- ロングセラーモデル
- 「包着盤」とシャッター型の「非粘着インクラスター」を使い分けることで、和菓子、洋菓子、パン、調理製品などさまざまな食品の自動生産を可能にした万能型モデル。レオン自動機の歴史の中でももっとも多くの販売台数を記録する事になった。
- 火星人®CN100型
- 1987年
- 火星人®、登場!
- レオン自動機の主力商品「火星人 ®」シリーズの最初のモデルが登場。初めて包あん機にコンピューターを搭載したコンパクトモデル。名前の由来は正面から見た姿が、火星人に似ているからである。
- 火星人®CN500型
- 2000年
- 火星人®の万能化
- 「火星人®」シリーズ最大のヒット商品。新開発の送り機構により素材を傷めず品質がアップ。さらに安定した計量精度、カラータッチパネル採用など操作性にも優れ、和菓子・洋菓子・調理と幅広い業界にご採用いただいた。